■「文を書く」ことが前提の授業と宿題

会話であれEメールであれ、日常生活では「文」にしなければ正確に伝わらないので、コミュニケーションにおいて「文」にするのは大前提です。

しかし受験英語において、「文を書く」ことが求められている和文英訳問題や英作文問題は、最終段階という位置づけです。また、語句を並べ換えて「文」をつくる整序問題は、それらの手前に位置しています。難易度が比較的低い空所補充問題から始まるのが一般的な順序なので、和文英訳問題や英作文問題が最後なのは当然かもしれませんが、問題形式別という枠組みの中で、難易度という基準によって相対的に判断した結果、このような順序になっているだけです。

確かに空所補充問題は、難易度が比較的低く、入学試験や検定試験での出題率は高いですが、英語学習の手段として多用すべきかどうかは別です。英語を初めて本格的に学習する中学1年は特に、丁寧かつ慎重に指導すべきですが、だからといって、空所補充問題を多用して指導するのは過保護です。空所補充問題で甘やかすと、「文」に対する意識は希薄になり、空所補充問題はたいてい選択問題なので、選択肢への依存度が高まります。そして、和文英訳問題や英作文問題だけでなく、整序問題でさえも悲惨な結果になるのは確実です。

中学1年は、英語学習の方向性が決まるので、初期教育の最も大切な時期です。だからこそ、「文」にすることを前提にする必要があります。修飾語さえも削ぎ落とした短い「文」から始めれば、全く難しくありません。そして、「文」に含まれるのが「語」から「句」を経て「節」に至るように、徐々に長くしながら学習すれば、何の無理もありません。

選択問題の選択肢のような補助は日常生活のコミュニケーションには存在しないのだから、それに頼るのは不自然です。だからGENUINEでは、特に受験学年以外では選択問題をできる限り控え、「文を書く」ことを前提としています。このように取り組むことで、「文を書く」こと、つまり、問題形式別という枠組みの中では最も難易度が高い問題の1つである和文英訳問題が普通になるので、記述問題に対する抵抗感がないだけでなく、選択問題がとても簡単に感じるはずです。そして、「書く」ことは4技能の1つですが、GENUINEでは、中学1年(つまり最初)から「(文を)書く」ことを手段として活用しているので、日々習得しています。