録画して配信できるような「一方通行」の授業ではなく、GENUINEでは、リーズニングを交えながら、対話するように口頭試問を頻繁に繰り返します。その結果、下よりも上を向いている時間の方が長く、生徒が発言している時間の方が長くなることもあります。生徒の発言に重要なポイントが含まれていれば、それを最大限活用し、場合によっては、その正誤を指摘し簡潔にまとめればいいので、一方的に教えるだけの授業になることはありません。また、生徒からの質問が、他の生徒と共有すべき有意義なものであれば、授業の一環として積極的に扱っています(「質問力を養う授業」をご参照ください)。発言/質問した生徒もまた授業を組み立てる主体なので、座学中心の従来の授業形式でも可能なアクティブ・ラーニング(能動的学習)を実現しています。そして、生徒が発言することによって、聞いている他の生徒の刺激になり、発言している生徒自身にも深く刻まれます。また、能動的に取り組んでいるので、授業時間が短く感じるはずです。
アクティブ・ラーニングの形式によっては、もっと積極的に生徒を参加させることはできます。けれども、「生徒参加型授業」はGENUINEの「こだわり」ですが、授業の目的ではないので、座学中心の従来の授業形式の範囲内に留めています。アクティブ・ラーニングは「手段」であって「目的」ではないので、「アクティブ・ラーニングのための授業」にすべきではありません。また、アクティブ・ラーニングは、クオリティ・コントロールが難しく不確定要素が多いので、目標と期限が定まっている受験勉強を委ねるのは、リスクが大きいです。「手段」は適切に利用すべきです。
GENUINEの授業では、「こだわり」の中でも特に「思考力と地力を鍛える授業」とこの「生徒参加型授業」を遮ってしまうので、「結果」ばかりを並べたテキストは用いず(「GENUINEにテキストがない理由」をご参照ください)、生徒の発言が反映されている「過程」を中心に板書で解説しています。このような板書を書き写したノートは、「過程」から「結果」まで、授業内容を全て忠実に投影したものなので、復習に最適です。また、生徒自身が出席した授業のノートなのだから、復習する際に印象や実感も鮮明に蘇るはずです。