問題に正答があるのは当然ですが、その根拠がなければ問題は成立しません。文法問題は言うまでもなく、読解問題にも明確な根拠があるので、それを見つけて自分の解答との因果関係を論理的に証明する必要があります。それができるようになれば、読解問題の本文の内容に左右されることはなく、その結果に生じるムラを「相性」だと言い訳することもなくなるはずです。けれども、「なんとなく」解いている限り、カンで解いているのと同じなので、文法問題も読解問題も、正答率は不安定で低いです。
考えようとしても、論理的に考えることができなければ、「なんとなく」解くしかありません。例えば、ある問題の解答に④を選んだ理由を尋ねると、「④だから(④です)」のように、説明になっていない、ただ言い張っているだけのような稚拙な返答しかできない生徒が少なくありません。試験に限りませんが、特に高校生が論理的に考えられないのは致命的です。また、論理的に考えることができても、それを言語化することができないのかもしれません。この場合、自分自身がわかっていれば誰かに説明することができなくても構わないと思っている生徒もいます。自身の解答が正答か誤答かを第三者に客観的に判断してもらうのと同様に、その理由もそうしてもらう必要があるのだから、それを説明するために言語化できなければなりません。根拠と解答を論理的に結びつけて伝えるだけなのだから、決して難しいことではありません。
数学(算数)では途中式を求められることがありますが、英語の場合、過程を書かないだけで、理由や根拠を考えなければならないのは同じです。また、問題を解く上でリーズニングが必要なのは他教科も同じなのだから、英語だけに求められているわけではありません。
GENUINEでは、リーズニングを口頭試問によって徹底しているので、論理的に考え言語化できるようになるのは、時間の問題です。そして、正確な知識に基づき、リーズニングが適切であれば、正答を導き出すことができます。また、一問一答のように簡潔にリーズニングができれば、最短距離で正答にたどり着くことも可能です。もし誤答を導いてしまっても、リーズニングができれば論理的に考えることができるのだから、正答に納得するのは容易です。時間に余裕があれば、見直しの際に気づけるかもしれません。
模試や過去問の解説を「模範」的だと他人事のように受け止めている生徒は多いです。けれども、解説の通りに考えて解かなければ正答にたどり着けないのだから、それは決して「理想」ではなく、実現しなければならない「現実的な目標」です。リーズニングの精度を上げれば実現可能ですし、精度次第では、印刷された解説よりも的確な解説が生徒からもたらされることもあります。
生徒が問題を解く際、漠然と考えている限り、実質的には何も考えてないのと同じです。英語が苦手な場合、何を考えればいいのか、そして、どのように考えればいいのかをわかっていないことが多いです。知識が揃っていれば前者の状況が、リーズニングができれば後者の状況が解決します。