【英語教育関連情報】中学校の英語の新しい教科書の採択(来年度以降生じる問題点)
学習指導要領の改訂により来年度(2021年度/令和3年度)から中学校で使用される新しい検定教科書が、目黒区と世田谷区の教育委員会で採択されました。世田谷区はホームページで公表しています。目黒区はホームページで9月10日以降公表するそうですが、8月25日に既に採択されていることを確認しました。
目黒区も世田谷区も、英語の教科書は『NEW HORIZON』(東京書籍)が採択されました。
世田谷区は今年度(2020年度/令和2年度)まで『NEW HORIZON』(東京書籍)を使用しているので変更はありませんが、目黒区は『NEW CROWN』(三省堂)から変更になります。
今年度から英語(外国語)が正式な教科となった小学校で使用されている検定教科書は、目黒区が『NEW HORIZON(Elementary English Course)』(東京書籍)ですが、世田谷区は『Here We Go!』(光村図書)です。
上記の事実から来年度生じる可能性がある問題点は、以下の通りです。
新中学1年生(現小学6年生)は、世田谷区の場合、小学校は『Here We Go!』(光村図書)ですが中学校は『NEW HORIZON』(東京書籍)なので、連携面で多かれ少なかれ問題が生じるはずです。目黒区の場合、小学校は『NEW HORIZON(Elementary English Course)』(東京書籍)で中学校は『NEW HORIZON』(東京書籍)なので、このような問題はありません。けれども、教科書が何であれ、『小学校学習指導要領(平成29年告示)』が英語の指導方法に制約を課しているので、「小中間ギャップ」(学習面での「中1ギャップ」)を引き起こすのは確実です(この問題の詳細については後日ホームページに掲載する予定です)。英語が苦手になる時期は、これまでは中学2年が一般的でしたが、来年度以降は中学1年の最初でつまずいてしまう可能性が高いです。
新中学2年生(現中学1年生)と新中学3年生(現中学2年生)は、目黒区の場合、『NEW CROWN』(三省堂)から『NEW HORIZON』(東京書籍)に変更するので、連携面で多かれ少なかれ問題が生じるはずです。世田谷区の場合、『NEW HORIZON』(東京書籍)を引き続き使用するので、このような問題はありません。けれども、改訂された『中学校学習指導要領(平成29年告示)』によって学習内容にかなり大きな変更が生じるので、「学年間ギャップ」を引き起こすのは確実です(この問題の詳細についても後日ホームページに掲載する予定です)。また、教科書によって、学習順や進度が異なるので、ギャップの大きさも異なります。そして、今年度は、緊急事態宣言発令に伴う臨時休校によって授業(教科書)の進捗が滞っているので、既にギャップが広がっていますが、対面授業からオンライン授業に切り替えることで、その間の学習内容の理解度と定着度が低下しています。このように2年間続けて厳しい状況下で学習しなければならない新中学2年生(現中学1年生)と新中学3年生(現中学2年生)が英語を苦手にしてしまう可能性は、他の学年よりもずっと高いです。
GENUINEが所在する目黒区と隣接する世田谷区を具体例に取り上げましたが、これらの問題は『小学校学習指導要領(平成29年告示)』と『中学校学習指導要領(平成29年告示)』に起因する根本的な構造上の問題なので、ある自治体に限定された問題ではありません。また、学習指導要領が改訂されない限り続く問題なので、次に改訂される8年後まで続きます。
ちなみに、GENUINEで定期試験対策講座を実施している東京学芸大学附属世田谷中学校は、来年度から使用する教科書をまだ公表していません。東京学芸大学附属世田谷小学校が『CROWN Jr.』(三省堂)を使用しているので、東京学芸大学附属世田谷中学校はこれまで同様、『NEW CROWN』(三省堂)を使用する可能性が高いです。